(3) Honor Codeが守れなかったら退学処分、信頼と厳格さ

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(3) Honor Codeが守れなかったら退学処分、信頼と厳格さ

*当該内容は、坂本様にご許可を頂き、こちらのブログから転載させて頂いております。

■コールドコールで授業が始まる。

個人やスタディーグループでの準備をなぜこれだけまじめにやるのか。学生には高い授業料を払った分、自分を教育したいというモチベーションがあります。1992年当時でも年間の授業料だけで300万円近く、今では500万円近いです。それでも、人は低い方に流れがち。それを食い止める仕組みとしてコールドコールがあります。

元来cold callとは、いきなり電話をかける勧誘みたいなことを意味しますが、Darden用語では、授業開始時に「さて、このケースについて君の意見を述べてくれるかな?」と、教授から指名(call)されることを意味します。背筋がぞっと寒くなるその瞬間を指してコールドコールと呼ばれています。

毎日3ケース、3授業分、コールドコールを受けても、最低限5分程度は何かを話せるように準備しておくようにするのはこのためです。コールドコールを受けた際、何とか自分の行った解析を含め、説明を続けます。教授はキーワードを黒板に書き続けます。スタディーグループで事前準備した内容が出しつくすと、一斉にクラスメートの手が上がります。

■成績の50%はクラスでの発言で決まる。

発言がとても重要視されています。授業中に何を発言したか。何をContribute(貢献)できたかが評価されます。何も正解を発言する必要はありません。そもそもケースには正解というものが殆ど無いです。人の考えを促すようなヒントを発言できたとしてもそれは評価されます。

発言できる時間をair timeと言って、何とかそれを自分のものにしようと手を上げるのです。クラスの座席は定位置です。教授からよく見える大きな字の名札を自分の座る机の前にかかげ、教授は学生が席順に座っている写真の入った評価帳を持ち歩いています。授業直後に誰が何を発言したかを思い出し、成績をつけるためです。

成績の50%がクラスでの発言によってつきます。コールドコールでどこまで勉強しているかを示すこと、そして、授業中に何を発言するか、air timeを自分のものにすることに学生がやっきになるわけです。そして、この人なら何を発言してくれるかと、やり取りの中で、教授の期待通りの役割ができるようになれるとしめたものです。実社会の会議と似ていますね。

■試験は自宅持ち帰り制。

成績の残り50%は試験でつきます。試験とは言え、基本的には一つのケースを解く試験です。普段やっていることと同じ、特段準備は不要なくらいです。持ち時間は科目にもよりますが、6時間程度です。試験を受ける場所はどこでもかまいません。図書館の自習場所に持ち込んでやる人もいれば、自宅に持ち帰ってやる人もいます。

提出時間までに、試験時間を捻出し、自分で管理し、提出すればいいのです。人と相談すること以外なら、参考図書は何を見てもいいし、どのようなやり方をしてもかまわないのです。学生を信頼しています。

信頼のベースになっているのがhonor code(オナーコード)というものです。これはバージニア大学全体にわたって存在する考え方なのですが、ルールは個人が自分のhonor(誇り)にかけて守るというものです。それなので、試験などもルール通りに実施されたとみなされます。

オナーコードを破ったら退学処分です。試験時間をズルした同級生が退学に追い込まれたケースもありました。約束は約束。厳格なものです。もちろん成績不振でも退学です。F(不可)が一つ、あるいはA(優)・B(良)・C(可)でのCが3つ以上でも退学です。5%程度の学生がいつの間にか消えていきます。だから真剣なのです。
(以下次号に続く)

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